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破産・調停に関する用語:一覧



債権者集会

破産や民事再生において招集される債権者の集会である(破産法174条、民事再生法116条)。
債権者に対して債務者に関する情報の開示や重要事項の意思決定の機会を与えるためのものである。

①破産手続では、破産管財人の任免、破産財団の管理、換価、手続の進行についての必要な説明などを行なうのである。
②民事再生手続では、債務者の財産状況の報告および再生計画案の決議を行なうのである。

債権に対する質権設定

譲渡できる財産権(債権、株券、有価証券、電話加入権)には質権が設定できるのである。
このうち、債権について質権を設定することである。

銀行の定期預金に質権設定をする場合においては、通常、第三者への譲堰・質入れが禁止きれているため、事前に銀行からも質権設定の承諾書を取っておく必要がある。

債務名義

債権者が、債務者に対して有する私法上の給付請求権の存在と範囲を公的に証明する文書である。
債権者が強制執行をする場合においては、この債務名義がないと裁判所や執行官は受け付けないのである。

債務名義としては、執行認諾付公正証書、裁判所の判決(確定判決、仮執行宣言付判決)、和解調書、調停調書、支払督促などがあげられるのである。(民事執行法22条)

詐欺破産罪

破産法に定める債務者に対する刑罰の1つである。
債務者が破産宣告の前後を問わず、自己もしくは他人の利益を図ったり債権者を害する目的で、財産の隠匿・毀棄、破産財団の負担の増加、商業帳簿の不作成・不正記載・隠匿・毀棄などの行為を行ない、破産宣告が確定したときは、10年以下の懲役に処せられるのである(破産法374条)。

差押え

債務不履行者の債権(財産)を裁判所の管理下におく行為または手続きをいうのである。
債務不履行に対して、債権者は「債務名義」に基いて、裁判所に対し債務者のもつ各種債権についての「差押命令」を出してもらうのである。
裁判所の差押命令によって差し押さえた債権については、債務者は事実上、法律上の処分が禁止されるのである。

時効の中断

権利者が時効の進行を中断することである。
時効の中断については、民法147条および153条で定められているのである。


債権回収の場合、一般には催告(返済の催促)を出せば、その時点で時効が中断すると考えられているが、催告しても6ヵ月以内に、 ①裁判上の請求、 ②和解のためにする呼出し、 ③任意出頭、 ④破産手続の参加、 ⑤差押え、 ⑥仮差押え、 ⑦仮処分、を行なわなければ、時効中断の効力は生じないと規定しているのである。


なお、一般的な時効の中断事由としては、①裁判上の請求(訴訟を起こす、支払督促を申し立てるなど)、 ②差押え、仮差押え、仮処分、③債務者が債務を泰諾すること(一部の支払いがあった、代金を振り込んできた、支払額予を申し出た場合など)がある(民法147-156条き

事故カード

盗難、紛失、限度オーバーの理由などで、有効性を喪失したクレジットカード。 

示談

法廷外で解決を図ることである。

自己破産(voluntary bankruptcy)

本人の申立てに基づいて裁判所が破産を宣告することである。

執行力

給付義務を強制執行によって実現することができる効力である。
執行力は給付判決のみに認められ、原則として判決が確定した時に生じるが、仮執行宣言が付されていると、判決の言渡しと同時に生じるのである。

支払不能

儀務者が金銭の継続的な欠乏により、金銭債務の支払いをすることができない客観的状態をいい、原則的な破産原因である(破産法126条1項)。
債務超過であっても、弁済資金の調達ができれば支払不能ではないのである。

即時抗告

一定の抗告期間内に提起することを要する抗告である。
法律にとくに規定がある場合にのみ許され、抗告期間は裁判所の告知があった日から1週間または2週間で、この期間内に申立てがあれば裁判の執行が停止されるのである。 

抵当権

民法369条以下の規定で、債権者が担保物件(抵当物件)の引渡しを受けずに、抵当権設定者(一般的には債務者または保証人)に使用させておき、債務不履行の場合に、その担保物件を競売などの方法で換価し、優先的に債権の弁済を受けることを目的とする担保物権のことである。


質権と違って留置効力はもたないため、弁済期まで債務者もしくは物上保証人の手元に、目的物の占有を残しておくことになる。
不特定の債権を担保する根抵当も抵当権の一種である。

倒産

個人、法人、会社を問わず事業の資金繰りがつかなくなる状態をいう。
厳密な定義はないが、一般には、①6ヶ月以内に2回の手形不渡を出して取引停止処分を受ける、②破産・民事再生・会社更生・会社整理など法的整理手続の申立てをする、③私的整理(内整理・任意整理)に入るなどの状態をさしていうことが多い。

同時廃止

破産の異時廃止に対して、破産宣告と同時にされる破産廃止をいう。
破産申立てのあった債務者の財産が少なく、破産費用(管財人の報酬など)も賄えない場合には、裁判所は破産管財人の選任等の手続きをとることなく、破産宣告と同時に破産廃止の決定を行なう(破産法145条)。
免責の申立てについて特例がある(同法366条ノ2)。

特定調停

特定調停法(特定債務等の調整の促進のための特定調停に関する法律)に基づく調停手続きである。
支払不能に陥るおそれのある債務者の再生のために、債務者が負っている金銭債務について債権者や担保権者との調整を促進することを目的とする。
申立ては債務者に限られる、強制執行や担保権の実行が停止できるなどの特色がある。

特定調停法(特定債務等の調整の促進のための特定調停に関する法律)

2000(平成12)年2月17日施行された。
支払不能に陥るおそれのある債務者等の経済的再生のため、民事調停法(昭和26年法220号)の特例として特定調停の手続きを定めた法律である。


「特定債務者」(支払不能に陥るおそれのある個人や、債務超過に陥るおそれのある法人)の負っている金銭債務にかかわる利害関係の調整(特定債務等の調整)を促進することを目的としている。

賠償額の予定

債務不履行の場合に賠償すべき額を、当事者間の契約であらかじめ定めておくことをいう(民法420条)。


違約金は賠償額の予定と推定される(同法421条)。
債権者は債務不履行の事実を証明すれば、予定賠償額を請求することができる。
ただし、金銭消費貸借上の債務不履行による賠償額の予定については利息制限法により制限がある。


利息の最高限度(元本10万円未満の場合は年2割、10万円以上100万円未満の場合は年1割8分、100万円以上の場合は年1割5分)の1.46倍を超えるときは、その超過部分は無効とされる(同法4条1項)。
また、この場合の違約金は賠償額の予定とみなされる(同条3項)。

破産

法的整理手続の1つで、破産法に基づく清算型の手続きをいう。
債務者の全財産を換価して絵債権者に平等に配当することを目的とする。


個人、法人を問わず債務者が支払不能または債務超過に陥った場合に、債権者または債務者の申立てにより裁判所が破産宣告を行なうことで手続きが開始される。


同時に破産管財人が選任され、管財人は破産財団について専属的に管理処分権を有する。
債権者は破産手続に参加することによって金銭的配当を受ける。


担保権者は別除権者として手続外で担保権を実行することができる。
債務者が個人の場合を個人破産、債務者による申立ての場合を自己破産という。


破産法は現在、法制審議会において改正作業中で、2002(平成14)年10月に改正要綱の中間試案が公表された(2003年秋の臨時国会に改正法案提出の予定)。

破産管財人

破産手続を遂行する中心的機関である。
通常は弁護士が選任される。


破産財団の管理処分権は破産管財人に専属し(破産法7条)、管財人は換価および配当を行なう。
管財人は裁判所により破産宣告と同時に選任され、裁判所の監督に属する。

破産債権

破産者に対し破産宣告前の原因に基づいて生じた財産上の請求権をいう(破産法15条)。
使用人の給料債権など先取特権がある場合は、優先的破産債権として他の債権に先立って支払われる。
また、破産財団の財産上の担保権は、別除権として手続外で実行することができる。

破産財団

破産者が破産宣告時に有するいっさいの財産をいう(破産法6条1項)。
破産宣告前に生じた原因に基づく将来の請求権も破産財団に属する(同条2項)。


破産者の行為(詐害行為)によって破産財団外に逸失した財産は、管財人の否認権の行使により財団に回復される(同法72条)。

破産者

裁判所の破産宣告を受けた者のことである。
破産者はその財産に対する管理処分権を失うが、債権者からの責任追及を免れる。


破産者は破産手続において説明義務を負い、居住の制限、郵便物等の受領制限(破産法153条、147条、190条)などの制約を受けるほか、後見人、保佐人、遺言執行者等になれず、弁護士、公認会計士、公証人等にもなれない。


また、株式会社や有限会社の取締役になることができない。
受任者の破産によって委任は終了する。
破産者が免責を得たときは、当然に復権する(同法366条ノ21)。

破産宣告

破産手続を開始する旨の決定をいう。
債務者が支払停止または債務超過の場合に、破産の申立てに基づいて裁判所が行なう(破産法126条、127条)。


また、裁判所は再生手続開始の申立て棄却、再生手続の廃止、再生計画不認可や更生手続開始の申立て棄却、更生手続の廃止、更生計画不認可などがあると、職権で破産宣告をすることができる(民事再生法16条、会社更生法23条、26条)。

破産廃止

破産宣告後に配当または強制和議の成立によることなく、裁判所の決定で破産手続を終了させることである。
総債権者の同意による場合(破産法347条)と財団不足による場合(同法145条)とがあり、後者はさらに破産宣告時か破産宣告後かによって同時廃止と異時廃止に分けられる(破産法145条、353条)。

破産法

破産配当によって弁済された残りの債務について、破産者が責任を免れることである。
とくに同時廃止の場合は、その決定確定後も1ヶ月以内であれば免責の申立てができることから、破産・免責は多重債務を抱えた個人債務者のためのほとんど唯一の手段であった。


民事再生法の施行により、個人債務者は破産・免責、通常の再生手続、小規模個人再生、給与所得者等再生の4つから最も適した手続きを選択することが可能になった。

破産・免責

破産配当によって弁済された残りの債務について、破産者が責任を免れることである。
とくに同時廃止の場合は、その決定確定後も1ヵ月以内であれば免責の申立てができることから、破産・免責は多重債務を抱えた個人債務者のためのほとんど唯一の手段であった。


民事再生法の施行により、個人債務者は破産・免責、通常の再生手続、小規模個人再生、給与所得者等再生の4つから最も適した手続きを選択することが可能になった。

破産申立て

債務者自身あるいは債権者が、裁判所に対して破産宣告を行なうよう申し立てることである。
法人については、理事(組合などの場合)、無限責任者(合資会社、合名会社)、取締役(株式会社、相互会社)および、清算人が破産の申立てをすることができる。

免責不許可事由

個人破産者から出された「免責の申立て」について、裁判所がこれを許可しない場合の事由である。
破産法366条ノ9によれば、①財産の隠匿、②浪費、③詐欺的借入れ、④裁判所に対する虚偽の陳述、⑤以前に「免責決定」を受けてから10年未満、などの場合には、破産者が「免責の申立て」行なっても、裁判所は原則としてそれを許可しない。

連帯債務

同一内容の給付について、複数の債務者がそれぞれ独立して全部の弁済をなすべき債務を負担し、そのうちの1人が弁済をすれば、他の債務者も債務を免れる債務関係である。


各債務者の債務が独立のものであって、主従の差がないため、保証債務よりも有力な担保制度となっている。

連帯保証

保証人が主債務者と連帯して債務を負担することを約する保証契約をいう。

連帯保証人

連帯保証をした保証人のことで、債務者が債務の返済を履行しない場合に、貸し主に対しその債務履行の責任を負う人である。


単純保証人に認められている催告の抗弁権や検索の抗弁権は連帯保証人には認められておらず、債務不履行の場合、いきなり連帯保証人に債務の履行を請求できる。

和解

当事者どうしが対立する利益主張を譲り合って、その間の紛争を解決することを約束する契約である。
訴訟における和解は、「当事者間が互いに譲歩し、その間に存する争いを止めることを約すること」によってその効力を生じ(民法695条)、和解が成立すると、その後反論が出てきても権利・義務は和解で決めたとおりとなる(民法696条)。


民事訴訟法では、訴訟の進行中に行なわれる「訴訟上の和解」と、訴訟を提起する前に行なわれる「訴訟前の和解」とがあり、両者併せて「裁判上の和解」と呼ばれている。
どちらも裁判官の面前で行なわれ、和解調書が作成され、確定判決と同一の効力をもつ。

和議

法的整理手続の1つで、和議法による再建型の手続きである。
債務者に破産原因が生じた場合に破産を予防することを目的とする手続きであるが、2000(平成12)年4月1日施行の民事再生法により廃止された。