き:一覧
期限
契約など法律行為の効力の発生・消滅または債務の履行期を将来確実に発生する事実にかからせる一種の制限(附款)をいう。
その事実が確実に発生する点で条件と異なる。
危険商法
「この消火器はもう取り換えないと『危険です』」などと言って不安感を起こさせ、まだ耐用年数があるのに新しいものを売り付ける商法のことである。
危険負担
売買などの双務契約において、一方の債務が当事者のどちらの責めにもよらないで履行不能になった場合、その損失をどちらが負担するかということを指す。
建物の売買契約のように特定物に関する物権の設定や移転を目的とする双務契約では、建物の引渡し前に建物が類焼するなど債務者(売主)の責めに帰せられない事由によって目的物が滅失・毀損した場合は、債権者が損失を負担し(民法534条1項)、それ以外の場合は債務者が負担する(同法536条)。
期限切れカード
有効期限が終了したクレジットカードのことである。
期限の利益
期限の到来までは債務の履行を請求されないとか権利を失わないなど、期限が到来していないことによって当事者が受ける利益のことである。
期限の利益は、一般的に債務者のためにあると推定される(民法136条1項)が、利息付きの定期預金や金銭消費貸借のように、債権者、債務者双方がもつ場合もある。
期限の利益を放棄することはできるが、それにより相手方に損害があれば賠償をしなければならない(同条2項)。
期間
ある時点から他の時点までの継続した時間のことである。
一定の時点である期限、期日とは異なる。
民法では時をもって期間を定めたときは即時から起算し、日、週、月または年をもって定めたときは、その期間が午前零時から始まるときを除き初日は算入しない(同法139条、140条)。
月または年をもって期間を定めたときは暦に従って計算し、最後の月または年における起算日の応当日の前日を満了日とするが、応当日のないときはその月の末日を満了日とする(同法143条)。
期間の末日が日曜日その他の休日にあたり、その日に取引をしない慣習がある場合は翌日を満了日とする(同法142条)。
期限の利益喪失条項
債務者に信用悪化や不信行為があった場合には、債務者は期限の利益を失い、直ちに債務を返済する旨の特約をいう。
民法では債務者の破産、担保の毀滅・減少、担保提供義務の不履行を喪失事由とする(同法137条)が、金融取引では支払いの停止、破産・民事再生などの申立て、手形交換所の取引停止処分などを喪失事由として定めている(銀行取引約定書5条など)。
また割賦販売法では、20日以上の相当な期間を定めて催告し、返済がなかったときでなければ、期限未到来の賦払金の支払を請求することができない(同法5条)と定めている。
期日管理
顧客が期日どおりに返済するよう管理することで、クレジットビジネスの中の最も重要な信用管理業務の1つとなっている。
期日
一般的には返済期日のように、約束した返済を履行する日を指す。
民事訴訟において、裁判所など一定の場所で、裁判機関と当事者その他の関係者が訴訟行為をするための一定の時間をいう。
口頭弁論期日、証拠調期日、和解期日などがある。
期日は裁判長または裁判官が定める。
期日到来元本
契約で約束した支払日に到った元本のことである。
キャッシュカード
銀行など金融機関が、預金者に対して発行するCD・ATM用の磁気カードである。
このカードを用いると、CD・ATMから通帳や印鑑がなくても預金の出し入れが可能となる。
なお銀行本体のクレジットカード発行による併用型カードやデビットカードシステムの導入などにより、キャッシュカードのセキュリティに対する関心が高まり、磁気カードからICカード化への切替えが進みつつある。
偽造力ード
磁気ストライプに人力されているデータを写し替えるなどして、偽造されたクレジットカードのことである。
CDやATMの利用明細書からデータを盗用したり、偽造グループと加盟店が結託して売上伝票からデータを盗み取ることが多い。
キャッシュディスペンサー(CD)
現金自動引出機、または現金自動貸出機のことで、略称で単にCD(シーディー)あるいはCD機と呼ばれる場合もある。
入金機能をもつものはATMと呼ばれ、CDとは区別される。
偽造カード対策
偽造カード対策は1980年代中頃に、VISA、マスターカードが中心となって「第一次共同防犯対策」が採用された。
磁気テープの導入とCATの普及、ホログラム(立体写真・印刷)の採用などである。
その後、「第二次防犯対策」として、VISAグループのCVV、マスターカードグループのCVC、顔写真入りカードなどが採用されている。
キャッシュバックカード
カードを利用する都度、利用額に応じて一定割合がポイントとして蓄積され、提携会社の商品購入などを条件にポイントに応じた現金が払い戻される機能が付与されたクレジットカードである。
既存債務
融資申込人(借り手)が、すでに抱えている債務のことである。
キャッシュ・マネジメント・アカウント(CMA)
米国の証券総合口座で、証券会社の金融商品MMF(マネーマーケットファンド)に、クレジットカードの決済機能や証券担保金融を結びつけた複合的機能の金融口座である。
米国の大手証券会社メリルリンチ社が1977年にVISAカードの発行銀行(コロンバス第一銀行)と提携して開発したのが第1号で、「現金管理口座」と訳されることもある。
顧客がクレジットカードや小切手を使うと、決済金額は、①現金残高、②MMF、③証券担保融資の順に引き落とされる仕組みになっている。
ギフトカード
商品券の一種である。
カード業界では、カード会員へのサービスの一環として汎用性の高いギフトカードを発行するカード会社が増えている。
なお通常、カード会社の発行するギフトカードで商品を購入した場合、釣り銭(現金)は出ない。
キャッシュレス
現金(キャッシュ)を用いない支払決済手段のことで、その代表的なものがクレジットカードである。
逆ザヤ(逆鞘)
金融機関(銀行など)の資金調達金利(預金金利など)が、貸出金利を上回ることである。
キャッシュローン
販売金融(販売信用)に対する用語で、現金を直接貸し付けることである。
狭義の消費者金融と同義語になる。
ギャザリング機能
加盟店とカード会社がCATやPOSにより、オンラインでオーソリゼーションを行なっている場合、カード取引データをカード会社のコンピュータが売上データとして取り込むことをギャザリング(データギャザリング)という。
この仕組みを利用することによって、加盟店におけるカード会社別の売上伝票の仕分けや発送作業の負担が大幅に軽減される。
キャッシングサービス
クレジットカード会員などに対して行なう小口の即時融資である。
「キャッシングサービス」というのは日本の銀行系クレジットカード業界の造語で、正しくは「キャッシュアドバンス」と呼ぶ。
なおクレジットカードでは、通常、「キャッシング」はマンスリークリアの一括払いを、「ローン」はリボルビング、元利金等などの分割払いを指す。
キャッシングの場合、金利は25%~29.2%、ローンでは12%~18%位になる。
キャッシュアウト
デビットカードの機能の1つで、デビットカードを使って加盟店のキャッシュレジスターから預金(現金)を引き出すことである。
欧米では既に導入されているが、日本ではデビットカードの今後のサービス展開策として検討中である。
キャッシュアドバンス
クレジットカード会社が提供するサービス機能の1つで、短期・小口の即時融資のことである。
キャッシングサービス、カードキャッシングとも呼ぶ。
CAT(キャット)
信用照会端末のことである。
顧客のクレジットカードの信用状況をリアルタイムで確認し、クレジットによる商品やサービスの販売・提供の承認(オーソリゼーション)を行なう信用照会のためのオンライン端末である。
求償権
他人が負担すべき出捐(金銭の交付)をした者がその他人に対して償還を請求する権利である。
保証人や連帯債務者の1人が債務の弁済をした場合に、主たる債務者や他の連帯債務者に対して償還を請求する場合が一般的である。
法律の定め(民法460条)や特約により、主たる債務者に一定の事由が生じた場合に、保証人としてあらかじめ求償できる事前求償権の例も実務上少なくない。
CATNET(キャットネット)システム
日本IBM社がクレジットカード業界の共同端末(CAT)向けに開発し、運用しているネットワークシステムである。
CATNETは、Crdit Application Terminal Networkの略となっている。
休眠会員
クレジットカード会員になっているものの、現実にはカードをまったく利用しない顧客のことである。
キャップローン
変動金利制の住宅ローン・不動産担保ローンのうち、金利が大きく上昇しても毎月の返済額を一定限度で打ち切るタイプのローンである。
残りの不足分は別途計上しておき、次に金利低下した時に返済に充当する。
ロ-ンの利用者がオプション料を支払うことにより、金利の上限(キャップレート)が保証されるという形式もある。
急激な金利上昇期に借り手の生活設計が狂わないように配慮したローンで、わが国の変動金利制不動産担保ローン(住宅ローンを含む)は大半がこの形になっている。
休眠口座
銀行やクレジットカード会員の口座のうち、現実には預金の出し入れやカード利用実績がない顧客の口座のことである。
キャパシティ
収容力、容量、資格、(法律上の)能力のことを指す。
消費者信用では、個人の信用力を判断する基準の1つで、返済能力のことを指す。
米国における伝統的与信基準として、Capacity(能力)、Character(性格)、Collateral(担保)の3基準(3C)がある。
給与所得者等再生
小規模個人再生とともに、民事再生法に定める個人再生手続の1つで、給与所得者や自営業者などを対象とする。
住宅ローンを除く借入債務の総額が3,000万円以下で、給与または定期的な収入を得る見込みがあり、その額の変動の幅が小さいと見込まれることが要件である(民事再生法239条、221条)。
キャピタルゲイン
土地・減価償却の対象となる有形固定資産(例えば建物や機械等)、投資有価証券、ならびに無形固定資産(特許権や著作権等)などの資本的資産の取引から生ずる利益のことである。
最近では「有価証券譲渡益」と狭義的に訳される場合が多い。
なお、1989(平成元)年4月からの税制改革で、有価証券の売却益は課税対象になった。
教育ローン
本人またはその指定の教育資金に目的を限定したローンである。
一般的に、「入学ローン」が、大学等への「入学金」を資金使途にしているのに対し、教育ローンは受験に関する一切の費用を融資するなど対象範囲が広い。
「学資ローン」という表現を用いることもある。
キャピタルロス
投資資産の価格変動により被る損失のことである。
強制執行
確定判決などの債務名義に表示された私法上の請求権を、強制的に実現させる裁判手続きのことである。
民事執行法第2章に規定があり、金銭債権についての強制執行と、金銭債権以外の債権についての強制執行に大別される。前者は①不動産に対する強制執行、②船舶に対する強制執行、③動産に対する強制執行、④債権・その他の財産権に対する強制執行に区分され、①はさらに強制競売と強制管理に分類される。
担保権の実行としての競売は強制執行に関する規定がほとんど準用されるが、債務名義を必要とせず、また強制管理が認められない点で異なっている。
CAFIS(キャフィス)システム
クレジットカード業界のCATシステム向けに、NTTデータ通信(株)(現(株)NTTデータ)が開発、運用している通信ネットワークである。
1984(昭和59)年に間始された。
クレジットのオーソリゼーションのほか、銀行POS、企業内CDサービスなどをサポートしている。
クレジットのオーソリゼーションの場合、各加盟店の信用照会端末(CAT)から入力された情報は、電話回線を通じてCAFISに入り、そこから各クレジットカード会社のコンピュータに送信、処理され、その結果が加盟店の端末に配信される。
この信用照会端末は日本クレジットカード協会(JCCA)が仕様を設定し、事実上の標準化が図られてきた。
強制退会
不払い・不正使用、その他の理由などにより、カード発行会社側がカード会員から会員資格を取り上げ、強制的に退会させることで、除名、強制脱会と呼ぶ場合もある。
pre-emptは解約に先立って、未払い残高をゼロにさせることから生じた特殊用語である。
CAFISセンター
NTTデータ通信(株)(旧日本電信電話公社、現(株)NTTデータ)が1984(昭利59)年に開設した、クレジットカードの売上処理と決済のためのネットワークセンターである。
供託
金銭、有価証券その他の物について供託所、または特定の倉庫営業者・銀行に管理を委ね、債務の弁済等一定の法律上の目的を達しようとする制度である。
供託を義務づけたり、許容する法令の規定は多岐にわたっており、弁済供託、保証供託、執行供託、保管供託といったものがある。
手続きは供託法、供託規則に規定されている。
CALS(キャルス)
コンピュータ支援による兵站(へいたん)管理運用のシステムである。
1980年代末に組織ができ、90年代にはヨーロッパにも広がった。
本来は軍事部門の情報システムとして開発されたものであるが、今日では標準化と情報統合技術を用い、装備品などの設計・開発生産・調達・管理・後方支援など商品のライフサイクル全般に関して、経費削減・リードタイム短縮・品質向上を目指す官民一体の戦略的アプローチとなっている。
管理コスト・時間・品質向上を図るうえで注目されているシステムの1つである。
なおCALSとは旧通産省が、「生産・調達・運用支援統合情報システム」と意訳した頭文字であり、英語の正式表記は、computer aided logistic support(1985年)、computer-aided acquisition and logistic support(1989年)、continuous acquistion and life-cycle support(1993年)、commerce at light speed(1995年)と、用途概念の変化に合わせて変遷している。
供託法
債務者が弁済しようとしても債権者が受領を拒んだような場合に、債務者は供託所に金銭、有価証券などを供託することによって債務を解消することができる。
このような供託の手続きについて定めているのが供託法である。
明治32(1899)年公布、その後数回にわたり改正されている。
なお広義には、供託手続法規を総称して供託法という場合がある。
許可割賦販売業者
割賦販売法11条で定められている「前払式割賦販売業者」のことである。
同法により指定商品を引き渡すに先立って購入者から2回以上にわたり、その代金の全部または一部を受領する割賦販売業者は、経済産業大臣の認可を得なければ営業できないと規定されている。
共通鍵暗号方式
通信ネットワーク上の暗号には、共通鍵方式と公開鍵方式とがある。
共通鍵方式では、暗号化するときと、元の文書に戻すとき(復号)に同じ鍵を使う。
情報の送り手は秘密鍵を使って文書を暗号化する。
インターネットを通してその情報を受け取った人も同じ秘密鍵を使って文書を元に戻す。
したがってこの方式では、あらかじめ双方が同じ鍵を持っている必要がある。
銀行系クレジットカード
銀行または銀行の子会社が発行するクレジットカードである。
信販系カード、流通系力ードなどと区別する際に用いられ、単に「銀行系カード」と呼称されることもある。
1982(昭和57年)の銀行法改正により、カード業務が銀行の関連業務として認められたことから、各銀行によるカード会社設立が相次いだ。
現在、わが国の銀行系クレジットカードの大手は、JCB(ジェーシービー)、三井住友カード、UC(ユーシーカード)、DC(ディーシーカード)、UFJカード、地銀バンクカード(BC)といったものがある。
共同管理機構構想
クレジットカード会社(信販会社を含む)の不良債権を一括して取り扱い、訴訟手続きや回収業務を代行しようという構想である。
1984(昭和59)年10月に旧通産省が非公式に打ち出した構想であるが、行政の民間に対する過剰介入等の批判があり、消費者相談機関の設立計画に替えられた。
この結果設立されたのが(財)日本クレジットカウンセリング協会である。
銀行自動引落し制度
預金者が個別に振替の指示・承認を出さなくても、公共料金やカード利用代金などの所定の金額が自分の預金口座から自動的に振替決済されることである。
米国のクレジットカードは、パーソナルチェックを振り出すことによって、口座引落し承認が行なわれるが、日本のクレジットカードは、原則として自動引落し制度によって会員口座からカード発行会社の口座に自動振替でカード代金が決済される。
共同債権買取機構
いわゆるバブル経済の崩壊に伴ない金融機関が保有することになった不動産担保付きの不良債権の処理を促進することなどを目的として、1993(平成5)年1月に設立された株式会社である。
都市銀行、長期信用銀行、信託銀行の全行および農林中央金庫、全国信用金庫連合会と、生・損保、地方金融機関の一部などを含めた163金融機関が共同出資して設立した。
買取機構による不良債権処理の仕組みは、買取機構が株主(出資金融機関)から不動産担保付きの不良債権について、同社内に設けられた価格査定方法を決定し、それに基づき買取りを実行、担保不動産の売却などにより債権を回収するというものである。
当初の債権買上げに必要な資金は、当該債権を持ち込む金融機関が買取機関に融資することになっていたが、1998(平成10)年9月には持込み銀行の追加損失負担のない債権買取りが始まった。
なお2004(平成16)年3月に、すべての業務を終了して清算されている。
銀行振込
銀行の預金口座に金員を払い込むことである。
共同端末
銀行系クレジットカード業界、信販業界、チケット団体、流通業界などによる共同利用を目的として設置したCAT(クレジット・オーソリゼーション・ターミナル)である。
銀行POS
小売店のPOS(販売時点情報管理)システムと銀行のコンピュータを通信回線で結ぶことにより、商品代金を顧客の預金口座から小売店の口座に自動的に振替える決済システムである。
共同利用ATM
複数の金融機関やクレジットカード会社のATMカードが利用可能なATMである。
金銭管理カウンセリングサービス
JCFA(日本消費者金融協会)が運営するカウンセリング機関である。
1997(平成9)年6月に消費者金融大手を中心に設立された日本消費者カウンセリング基金の資金助成により、同年9月から開始された。
2002年度からは独自運営となっている。
債務返済が困難になった債務者を対象とするが、債務整理を目的とするのではなく、カウンセリングにより家計を見直し精神的な立ち直りをサポー卜することが活動の中心となっている。
米国CCCSのカウンセリング手法を参考としたものである。
業務提供誘引販売取引
いわゆる「内職・モニター商法」のことで、特定商取引法の規制の対象とされる。
金銭債権
一定額の金銭を支払うことを目的とする債権である。
貸金はもちろん、商品の代金、賃金などもすべて金銭債権である。
利息の支払いを目的とする債権は利息債権と呼ぶ。
金融検査
金融機関経営の健全性維持のために個別金融機関の本支店内に立ち入り、帳簿・書類等を検討し、不都合な点があれば改善を指導するものである。
金融機関内部の機関による検査と、監督当局が行なう考査とがある。
金銭消費貸借契約
お金の貸し借りのことである。
消費貸借は民法の13種類の契約の1つで、当事者の一方が種類、品等および数量の同じ物をもって返還することを約し、相手方から金銭、その他の物を受け取ることによってその効力を生じる(同法587条)。
借り手は借りた物を消費し、それと同種・同等・同量の物を返還する点で、借りた物そのものを返還する使用貸借や賃貸借と異なる。
この契約は通常、借り手だけが利息の支払いと元本の返済義務を負うので、有償の片務契約とされる。
また金銭の交付を要する要物契約であるが、カードローンのように一定額まで貸し付ける合意だけの諾成的消費貸借も認められている。
金融サービス法
金融商品販売法のことである。
金融取引における投資家・利用者の保護を目的とし、利用者の視点に立って、金融取引に適用される一般的なルールを定めた法律である。
英国では1986年の「ビッグバン」とほぼ同時に、投資家保護のために幅広い金融商品を対象とした一般的な金融取引ルールを定める「金融サービス法」が制定されている。
日本でも、1999(平成11)年から旧大蔵省の金融審議会において、「日本版金融サービス法」についての検討が行なわれ、その第1弾として「金融商品販売法(金融商品の販売等に関する法律)」が2000年5月に成立、2001年4月から施行された。
預金など金融商品の販売者に、商品のリスク内容(元本割れのおそれなど)などについての説明を義務づけている。
なお適用される金融商品は、預貯金・信託・保険・有価証券で、郵便貯金・簡易保険・商品先物取引などは除外されている。
金銭消費貸借の予約
将来、金銭消費貸借契約(本契約)をなすべきことを約する契約をいう。
金銭消費貸借は金銭の交付を成立要件とする要物契約(民法587条)とされるが、この予約は当事者間の合意により成立する諾成契約であり、予約義務者(貸り手となる者)は予約権利者(惜し手となる者)に対し本契約を締結する義務を負うことになる。
この点で諾成的消費貸借と異なる。
予約成立後、当事者の一方が破産宣告を受けたときは、予約はその効力を失う(同法589条)。
金融再生委員会
1998(平成10)年12月、金融再生委員会設置法に基づいて旧総理府の外局として設置された。
金融監督庁の上に位置する独立的機関として、破綻金融機関の処理などに重要な役割を果した。
2001(平成13)年1月に廃止され、金融庁に統合された。
禁反言(きんはんげん)の原則
既に表明した自己の言動に対し、それと矛盾する言動をなしえないとする証拠法上の原則である。
民法や商法上、このような法理が広く制度化されている(民法93条、94条2項、商法14条など)。
金融資産
各種資産のうち実物資産に対置する概念である。
現金のほか、預金、信託、保険、株式、その他有価証券等の債権証書一般(各種経済主体の発行する債権証書)などがある。
金融庁
銀行、保険会社、証券会社等の民間金融機関に対する検査・監督、金融に関する企画立案事務、企業財務等の事務など広く金融行政を司る機関で、内閣府の外局の1つである。
金融機関の破綻処理、金融危機管理に関する企画立案事務は財務省との共管とされる。
金融庁には企画総務局、検査局、監督局、証券取引等監視委員会が置かれている。
2001(平成13)年1月からの中央省庁再編に先立って、2000(平成12)年7月に発足した。
金融市場
資金の需要者と供給者とを結び付け、金融取引が継続的に行なわれている市場のことである。
金利
元金に対する、一定期間内における利息発生の割合である。
資金の貸借において借り手から貸し手に支払われる利子・利息または利子率・利率のことを指す。
金融自由化
金融取引の分野では、取引価格である金利、取引商品(預金、債券等)の内容、取引参加者等に関する規制にみられるように、他の分野に比べて、はるかに多くの規制が残っている。
これらの様々な規制を緩和ないし撤廃することを金融自由化という。
これまで多くの規制がなされてきたのは、金融取引においては、例えば預金の支払不能が決済システムひいては経済活動全体に大きな影響を及ぼす可能性があることなどから、その安全性が重視されているからである。
しかしながら、この規制が過度に厳しかったり、取引の実態にそぐわなかったりすると、取引効率が損なわれたり、あるいは取引機会が制約されることにもなりかねない。
金融自由化の目的は、こうした取引の実態に適合しなくなった法制面、ないし行政上の規制を緩和、あるいは撤廃し、自由競争と価格機能を通じて資金配分の効率性や所得配分の公正を高めることにある。
金利規制
金融当局が金利の水準や変動幅などを規制、決定することである。
広義には市場での金利の形成に対して、当局がある意図をもって明示的、あるいは暗黙的手段を用いることにより介入を行なう場合や、金利を慣行によって一定の関係に序列づけることをも含む。
金利規制を行なう目的は、①一部の価格支配力のある借り手、貸し手等の参加者により、金利が不当に高く、あるいは低く設定されることを防ぐ、②金融機関間の競争を制限し、経営破綻を未然に防ぐことによって、信用秩序の維持を図る、③金融政策上の目的から人為的に金利をコントロールすることなどであるが、金融の自由化が進められる過程にあって、種々の金利規制が撤廃、ないし緩和される方向にあり、1994(平成6)年には預貯金金利が完全自由化された。
金利減免
銀行などの債権者が、経営難に陥った企業などの債務者に対する貸付金の金利を、契約時よりも軽減したり、免除することである。
減免対象は、通常、再建の見込みのある企業に限られ、減免幅は企業の経営状況などに応じて決められる。
都市銀行などは1995(平成7)年9月から、公定歩合以下の金利減免債権額を公表している。
金利計算システム
利息発生の割合(金利)を計算する方法である。
実質金利、アドオン金利、利息天引き金利、日歩計算など様々な計算・表記方法がある。
金利減免債権の流動化
金融機関が金利を減免している貸付金などの債権を受け皿会社に現物出資する形で、この債権を本体から切り離すことである。
受け皿会社は「特別目的会社」と呼称され、このためだけに設立される。
金利裁定取引
金融市場間に金利差が存在する場合、金融機関や投資家がその機会をとらえて相対的に低金利の市場で資金を調達し、高金利の市場でその資金を運用することにより利益を稼ぐ取引をいう。
わが国における金利裁定取引は、かつて外国為替市場における異種通貨の金利差と為替相場の直先スプレッドとの乖離(かいり)を利用した取引が中心であったが、最近では、金融自由化、金融市場の多様化に伴なって、手形・CD・CP等の短期金融市場相互間、東京市場と海外市場間、さらには債券・株価指数の現物・先物市場間などで様々な裁定取引が活発に行なわれている。
金利自由化
金利規制を撤廃して、金利が資金の需給の反映によって自由に決定されるようにすることである。
金利自由化の主な具体例としては、預金金利の自由化、債券発行金利の自由化等があげられる。
1970年前後から各国とも金利機能を活用するため、金利自由化を進めている。
日本でも昭和50年代以降、金利自由化が段階的に進められ、1994(平成6)年には預貯金金利の自由化がなされている。
金利スワップ
長期金利の債権と短期金利の債権、または変動金利の債権と固定金利、変動金利どうし等、調達資金の金利条件を交換する取引のことである。
金利体系
取引の期間、取引対象資産の市場性の程度、借り手の信用度等に基づく、各種金利水準や変動に関する相互関係のことである。
金融市場間の裁定活動によって「体系」が成り立つ。
通常、預金の場合、長期金利は短期金利より高く、また貸金の場合は借り手の信用度が高いほど金利が低い等の関係が一般的である。
特に日本の場合、規制金利の決定に際して金利体系が重視され、公定歩合を軸とする短期金利体系、国債発行条件を軸とする長期金利体系に沿って主要な金利が決定されてきた。
キャッシングノート
クレジットカード会社がカード会員向けに発布する、キャッシングサービスの利用ノートのことで、「キャッシングブック」とも呼ぶ。
利用限度を管理するのが、このノートの目的となる。
クレジットカードとこのノートを揃えて提携銀行の窓口に提示すると一定の金額を借りることができる。
最近では、オンラインシステムによるCD機、またはATMを通じての融資が増えており、キャッシングノートは利用されなくなってきている。
キャッチセールス
人通りの多い路上や駅前などで、アンケートを求めるふりをして呼び止め、喫茶店等に連れ込んで、健康食品や英会話教材、映画会員券等を売り付ける商法のことである。