キャッシングとカードローンの誕生
キャッシングとカードローンは、どちらも「お金」そのもの、つまり現金を借りることができる融資商品であり、消費者金融に分類される。
クレジット業界における二つの違いは、キャッシングは短期間、緊急的な用途の融資で、カードローンは長期的、計画的な用途の融資であるということである。
だから金利は、キャッシングのほうが若干高い。
一方、ショッピングクレジットやクレジットカードを使ったショッピングは、デパートや専門店での商品購入代金をクレジット会社が消費者に代わってデパートや専門店に立て替えるというシステムであり、販売信用に分類される。
クレジットカードによりキャッシングサービスが開始されたのは1967(昭和42)年で、日本ダイナースクラブがはじめた。
当時は、利用限度額5万円、手数料2%であった。
その後、信販会社も金融機関と提携してキャッシングサービスを行なうようになった。
また、1972(昭和47)年には、クレジットカード会員に融資専用申込書を郵送してローン受付をするメールローンがミリオンカードサービス(現UFJカード)によって開始され、磁気ストライプ付きクレジットカードを利用して銀行のCD(現金自動支払機)から現金を借りるキャッシングも、国内信販と鹿児島銀行の提携によって開始された。
カードローンは、1978(昭和53)年3月に、三和銀行(現UFJ銀行)がはじめたものが最初である。
これは、①利用限度額50万円、②返済期間3年以内、③返済は現金を銀行窓口へ持参、④融資資格者は上場企業課長以上、⑤キャッシングカードとローン専用カードの2枚が必要、というものだった。
それから3か月後の6月には、三菱銀行(現東京三菱銀行)が普通預金に当座貸越をセットしたカードローンを発売した。
これは、普通預金口座から返済が行なわれるというもので、普通預金の残高がゼロになった場合に限りカードローンが利用できるというものであった。
その後、各銀行も同様なカードローンの開発に力を入れ、信販会社や銀行系クレジットカード会社もカードを利用したキャッシングサービスやローンの開発を行なっていったため、以降、カードキャッシングやカードローンを利用した消費者金融分野の融資拡大競争が激しくなった。
こうしたカードキャッシングやカードローンの市場拡大には、金融機関におけるCD機のオンライン提携の整備が拍車をかけたことを忘れてはならない。
カードキャッシングやカードローンという金融商品は、CD機のオンラインネットワークというインフラができて初めて、利用が可能となる商品だからである。