クレジット販売のしくみ
クレジット販売は、単純に分割(割賦)払いであるというようなイメージがあるかもしれないが、実際には、その個別の形態によっていくつかに分けられる。
以下に、その基本的な形を紹介していこう。
①割賦販売または自社割賦
消費者が、デパートや専門店などから商品、あるいはサービスをクレジットで購入するときに、商品やサービスの提供者であるデパートや専門店が直接クレジット販売を行なうのが「割賦販売」という形態である。
要するに、デパートや専門店などの小売業者(販売会社)が自社で行なう「信用販売」である。
支払方法が分割払いならば「割賦販売」といい、分割払い以外のボーナス一括払いなどを「非割賦販売」という。
この場合、消費者はクレジットの返済を小売業者(販売会社)に対して行なうことになる。
顔なじみのお客様に対しての売掛販売(信用貸し)などもこれに相当する。
②自社カード販売
デパートや専門店などが「カード」を自社発行している場合がある。
このカードを利用して商品やサービスをクレジット販売する形態を、小売業者(販売会社)が行なう「自社カード販売」という。
自社カード販売にも、分割払いの割賦販売と一括払いの非割賦販売がある。
クレジットカードの発行者は、信販会社などのクレジット会社ではなく、あくまでも小売業者(販売会社)自身である。
したがって、クレジット返済は小売業者(販売会社)に対して行なう。
③ローン提携販売
新車や中古車をローンで購入するとき、自動車ディーラーが提携している銀行(金融機関)のローンを利用する。
このとき、購入者への融資実行に対しての保証を自動車ディーラーが行なう。
このような形態を「ローン提携販売」という。
融資が実行されると、提携銀行等から自動車(商品)の販売代金が小売業者(販売会社)に支払われる。
ローンの返済は銀行(金融機関)に対して行なう。
④割賦購入あっせん/個品割賦=ショッピングクレジット
電器専門店や宝石店などで、パソコンや指輪などの商品をクレジットで購入するときに、第三者である信販会社等のクレジット会社が提供(あっせん)する「ショッピングクレジット」を利用することがある。
こうした形態を「割賦購入あっせん」という。
商品の購入代金が信販会社等(クレジット会社)から小売業者(販売会社)に対して支払われ、消費者は信販会社等に対して返済を行なう。
オートバイやスキー用品の購入など、個別の商品を購入するたびに毎回個別のクレジットを申し込むことから、「個品割賦」あるいは「個品あっせん」とも呼ばれている。
⑤割賦購入あっせん/総合割賦=力ードショッピング
④と同様だが、信販会社等が提供(あっせん)する「クレジットカード」を利用して、商品やサービスをクレジット購入する形態は「カードショッピング」という。
信販会社等(クレジット会社)から小売業者(販売会社)に対して商品購入代金が支払われ、消費者はクレジットの返済を信販会社等に対して行なう。
一度クレジットカードを作ってしまえば、ショッピングクレジットのように商品を購入するごとにクレジットの申込みをする必要がなく、サイン一つで総合的に利用できるところから、「総合割賦」あるいは「総合あっせん」とも呼ばれている。
⑥提携ローン
私たちが家を増改築するときなどは、リフォームローンなどを利用する。
こうしたローンのうち、信販会社等が提携している金融機関(生命保険会社等)のローンを利用する形態を取り、かつ、ローン(融資)実行に対しての保証を信販会社等が行なうものを「提携ローン販売」という。
融資が実行された場合、リフォーム(商品)代金は信販会社等のクレジット会社を経由して小売業者(住宅販売会社や工務店など)が消費者の代理で受領する。
そして、ローンの返済は信販会社等に対して行なわれる。
つまり提携ローンは、信販会社等が金融機関(生命保険会社等)の代理でローンの回収を行なうというものである。
以上のように、素人には複雑極まりないクレジットの形態は六つに分けられる。
だが、カネには色がなく見分けがつかないように、いざ小売業者(販売会社)の店頭でクレジットを利用するときに、それがどの形態であるかなどはあまり意識しないし、よくわからないのが普通である。
また、こうしたクレジットの形態にはもう一つ、次に述べる「消費者ローン」がある。
⑦消費者ローン/カードローン
「消費者ローン」とは、わたしたちがカネそのものを借りること、すなわち無担保ローンやキャッシングを利用するときに、消費者金融専門会社等のクレジット会社から直接融資を受ける形態である。
ローン返済は、当然、融資を受けた会社に対して行なう。
最近では、ある一定の限度額までなら自由に何回でも融資を受けられる融資専用のカードも増えているが、これらは、「カードローン」あるいは「ローンカード」という。
すでに述べたように、クレジット&カード業界では、①から⑥までの形態を総称して販売信用、⑦を消費者金融と呼んでいる。